現代の社会人に必要なビジネス基礎スキルは「英語・IT・会計」と言われています。
また、UI/UXに配慮したWEBデザインを作成するためにプログラミングの基礎知識は欠かせません。
よりインタラクティヴなWebデザインを作成するために、本記事では初心者向けに「Java」の基本的な概要と特徴、WEBデザインとの関わりを解説していきます!
ぜひ、プログラミングの基礎知識を身につけてクリエイティブなWebデザイン制作をしていきましょう!!!
Javaとは?
「Java」とは、オブジェクト指向型のプログラミング言語であり、汎用性が高く、さまざまなプラットフォームで動作することが特徴です。
1995年にサン・マイクロシステムズ(現在はオラクルによって吸収合併)のジェームズ・ゴスリン氏によって開発され、以来、広範な用途で利用されています。
※オブジェクト指向型…「ある役割を持ったモノ」ごとにクラス(プログラム全体の設計図)を分割し、モノとモノとの関係性を定義していくことでシステムを作り上げようとするシステム構成の考え方
Javaを学ぶべき理由
さまざまなプログラミング言語の中でも人気が高い!
オープンソースなので誰でも無償で利用できる!
他の言語に比べ比較的学びやすい!
Javaの特徴
「Java」が他の言語と比べて優れている点を3つご紹介します!
プラットフォーム非依存性
Javaの最大の特徴は「一度書けばどこでも実行できる(Write Once, Run Anywhere)」という理念です。
Javaで書かれたプログラムは、Java仮想マシン(JVM)がインストールされている任意のプラットフォームで実行可能です。
一方、C言語等の他のプログラミング言語では、Windows上で動かせるプログラムを組むと、他のLinuxの環境では動かせません。また、PHPという言語では、Webサーバーと呼ばれるインターネットの上以外では動かすことができません。
このように、「Java」は動く環境に依存することがなく、1度Javaでプログラムを作ってしまえば、Windowsでも動くし、Linux上でも動くし、Mac上でもどのプラットフォームでも動かすことができます。
動作の速度
また、「Java」はコンパイル型のプログラミング言語であり、コードはまずバイトコードにコンパイルされ、その後Java仮想マシン(JVM)上で実行されます。このプロセスにより、Javaは一般的に高い実行速度を持ち、特に大規模なシステムやリアルタイム処理に適しています。さらに、Javaの速度は、JIT(Just-In-Time)コンパイラによって最適化されており、全体的な処理速度が高くなっています。
※コンパイル…書いたコードをコンピュータが理解できる形に変えること
※Java仮想マシン(JVM)…どんなコンピュータでもJavaのプログラムを動かせるようにしてくれる仕組み。
※JIT(Just-In-Time)コンパイラ…よく使う部分のコードを実行中にさらに速くするために、ネイティブコードという形に変える仕組み
セキュリティ
「 Java」はセキュリティ機能が強化されており、インターネット環境での利用が前提となっているため、ネットワーク越しにダウンロードされたコードを安全に実行するための仕組みが整っています。例えば、プログラムが特定の制限された環境内でのみ実行されるサンドボックスモデルを採用しており、これにより不正な操作を防ぎます。このように、悪意のあるコードからシステムを保護することができ、信頼性の高いプログラミング言語として、安全性の高いシステム構築を可能にしています。
Javaの用途
では、どんな環境でも動かすことができるという強みを持った「Java」では何を作成できるのでしょうか?
本章では「Java」の代表的な使用例5つをご紹介いたします。
1. Webサイト
「Java」はWebサイト制作において非常に重要な役割を果たします。デザイン面ではなく、バックエンド(ユーザーから見えない部分)で活用されています。
例えば、「JSP(Java Server Pages)」といった、HTMLにJavaコードを埋め込むことができる技術で、動的なWebページを作成することができます。また、 「サーブレット」というWebサーバー上で実行されるJavaプログラムによって、ユーザーによるHTTPリクエストを受け取って、そのリクエストに基づいて必要なデータを処理した後、HTMLなどの形式でレスポンスを返します。これによって、ユーザーは動的に生成されたWebページを見ることができます。
具体例
- ECサイト
- 予約サイト
- 掲示板サイト
- 企業サイト
2. Webアプリ
また「Java」は、Webサイト以外にもWebサービスを作成することができます。「Java」は、その特徴の1つである動作の速さを活かして、 大規模なエンタープライズ向けのWebアプリやサービスのバックエンド開発に使用されています。
具体例
- Amazon
- X(旧Twitter)
- Evernote
- YouTube
- eBay
3. 組み込みシステム
組み込みシステムとは、家電製品のような電子機器にプログラムを組み込み、動作を制御するシステムのことです。 「Java」とは、もともと組み込み系のために開発されたプログラミング言語であり、ガラケーなどの日本の従来の携帯電話でよく使用されていました。現在では、家電製品やIoTモノのインターネット)デバイス、自動車など、さまざまなハードウェアで動作するソフトウェアの開発にも利用されています。
具体例
- Blu-rayプレーヤー
- 自動運転システム
- 自動販売機
- エアコン
- カーナビ
4. ゲーム開発
「Java」はゲーム開発にも適しており、特にサーバーサイドの処理に強みを持っています。例えば、スマートフォンやPC、据え置き用など、さまざまなデバイス向けのゲームを開発することができます。ゲーム開発用フレームワークの「libGDX」やゲーム用ライブラリの「LWJGL」を活用してコードを記述することでゲームアプリの開発をすることができます。ただ、「Java」はゲーム開発に特化した開発環境がないため難易度が高く、ゲーム開発エンジン「Unity」とC#を活用て開発を進める必要があります。
具体例
- マインクラフト
- RPG
4. 業務アプリ(基幹システム)
「Java」はセキュリティ面でも強みを持つため、業務アプリといった事業運営の中核業務に関する情報を管理する基幹システムにおいても役に立ちます。具体的には、生産管理システムや会計システム、在庫管理システムに活用されます。「Java」の堅牢性や安全性を持って、銀行や官公庁の基幹システムが開発されています。
具体例
- みずほ銀行
- Oracle
- 全国銀行データ通信システム(全銀システム)
JavaとWebデザインの関わり
「Java」とは、プログラミング言語ではありますが、Webデザインを行う上で重要な基礎知識でもあります。
ここでは、「Java」と「Webデザイン」の関わりの観点から、説明していきます!
「Java」と「Webデザイン」の違い
「Webデザイン」は、Webサイトの視覚的な表現やユーザー体験を重視する分野です。Webデザイナーは、「Photoshop」や「Illustrator」を使用して画像の加工やグラフィックの作成をし、「Figma」や「AdobeXD」などのデザインツールを用いて、Webウェブページの構造やスタイルを定義します。また、HTMLやCSSを使用して実際にコーディングを行う場合もあります。HTMLとはコンテンツの構造を決定し、CSSはその見た目を装飾するものです。
これに対して、「Java」は主にサーバーサイドのプログラミングに使用され、動的なWebサイトやアプリケーションの開発において重要な役割を果たします。
関連記事:[Figmaをマスターしよう!これでカンペキ!基本操作記事まとめ]
「プログラマー」と「Webデザイナー」の違い
プログラマー | Webデザイナー | |
業務内容 | システムの構築 プログラミングの実行 | Webサイトデザイン サイトの骨組み構築 |
言語、ツールスキル | C言語 Java PHP Python | HTML CSS Photoshop Illustrator Figma AdobeXD |
学習難易度 | ★★★★☆ 習得まで約1年 | ★★★☆☆ 習得まで3〜6ヶ月 |
習得方法 | 独学 オンデマンド学習 プログラミングスクール | 独学 オンデマンド学習 Webデザインスクール |
平均年収 | 434万円 | 361万円 |
将来性 | 生成AIによってプログラミング業務が代替される可能性 | AIの活用でよりクリエイティヴな制作物が可能 |
関連記事:[FramerでUI/UXデザインを始める前に知っておきたいこと]
本記事ではUI/UXデザインに活用できるツール「Framer」を徹底解説しております。
「Java」と「UI/UX」の関わり
- JavaのUIフレームワーク
- Javaには、SwingやJavaFXなどのUIフレームワークがあり、これらを使用してデスクトップアプリケーションやWebアプリケーションのユーザーインターフェースを構築できます。これにより、開発者は視覚的に魅力的で使いやすいアプリケーションを作成することが可能となります。
- ユーザー体験の最適化
- Javaを使用したアプリケーションでは、ユーザーからのフィードバックを基にUI/UXを継続的に改善することが重要です。これにより、ユーザーが快適に操作できるインターフェースを提供することができます。
- セキュリティと信頼性
- Javaはセキュリティ機能が強化されており、ユーザーが安心してアプリケーションを使用できる環境を提供します。これもUI/UXの重要な要素です。
- クロスプラットフォーム対応
- Javaの特性により、異なるプラットフォームで同じUIを提供できるため、ユーザーはどのデバイスでも一貫した体験を得ることができます。
- デザインの柔軟性
- JavaのUIフレームワークは、カスタマイズ可能なデザインをサポートしており、開発者は独自のスタイルやテーマを適用することで、ブランドに合ったUIを実現できます
このように、「Java」はUI/UXデザインにおいて重要な役割を果たしており、開発者はこれらの特性を活かしてユーザーに優れた体験を提供することができます。
関連記事:[【2024年最新情報!】UIとUXの違いとは?基本定義からデザインへの影響まで徹底解説!]
まとめ
「Java」は、初心者にとって学びやすいプログラミング言語であり、オブジェクト指向の特性を活かして再利用可能なコードを作成することができます。特に「Write Once, Run Anywhere」という理念に基づき、さまざまなプラットフォームで動作するアプリケーションを開発できる点が魅力です。
Webデザインとの関わりにおいて、Javaは強力なバックエンド技術として広く利用されています。また、JavaのUIフレームワークを活用することで、視覚的に魅力的で使いやすいインターフェースを構築することが可能となります。
これから「Java」を学ぶことで、Webデザインや開発において必要なスキルを身につけ、より多様なプロジェクトに挑戦できるようになります。初心者の方は、まず基本をしっかりと学び、実際のプロジェクトに取り組むことで、実践的なスキルを磨いていきましょう!
関連記事:[【2024版/徹底解説】Adobe ExpressのWebページ作成機能とは?]
関連記事:[UIデザイナーの仕事とは?:初心者が押さえるべき基本とスキル徹底解説]
コメント