「UI/UXは大事だけど、売上につながるの?」そう経営層から聞かれた経験はないでしょうか。
近年、多くの企業でUI/UXへの投資が進んでいます。
しかし、
・どの指標で成果を測ればよいのか
・どのように経営層へ説明すればよいのか
・改善をどこまで外部パートナーへ任せるべきか
といった悩みを抱える企業も少なくありません。
先日公開された「UI/UX投資のROI実態と外部パートナー選定基準に関する調査」では、過去1年間で自社プロダクト・サービスのUI/UX投資を実施し、UI/UXの企画・開発・改善業務に携わる111名を対象に調査が行われました。
調査結果を見ると、2026年のUI/UX投資では新たな課題が見え始めていることが分かります。
この記事では、最新調査データをもとに、「ROIを説明できるUI/UX投資」と「成果につながるパートナー選び」について解説します。
調査レポート全文はこちら
▶ https://engineerforce.io/resources/uiux_invest/
結論|2026年のUI/UX投資は「作ること」から「成果を説明できること」へ変化している
結論から言うと、2026年のUI/UX投資で重要なのは、「良いデザインを作ること」
ではなく、「事業成果につながったことを説明できること」です。
もちろん、UIを綺麗に整えることやユーザビリティを向上させることは重要です。
しかし現在は、
・どのKPIが改善したのか
・事業指標へどのような影響を与えたのか
・継続的な改善体制が整っているのか
まで含めて評価される時代になっています。
なぜ今、UI/UX投資のROIが求められているのか
近年、プロダクト開発を取り巻く環境は大きく変化しています。
生成AIの普及によって開発やデザイン制作の効率は向上しました。
一方で、多くの企業では機能面での差別化が難しくなり、ユーザー体験そのものが競争力になるケースが増えています。
また、リリースして終わりではなく、「継続的に改善し続けること」が当たり前になったことで、UI/UXへの投資を経営判断として説明する必要性も高まっています。
111名の調査から見えた2026年の変化
UI/UX投資は「改善活動」が中心になっている

過去1年間で最も多かったUI/UX投資は、「継続的なUX改善・ユーザビリティ向上」で、55.9%を占めています。
続いて、
・既存UI/UXの大規模リニューアル(51.4%)
・ユーザーリサーチ・行動分析(41.4%)
・デザインシステムの構築(36.0%)
が挙げられました。
つまり企業は、一度作ったUIを維持するだけではなく、継続的な改善活動そのものをUI/UX投資として捉え始めていることが分かります。
約9割が効果測定できている一方、本当に説明できている企業は半数以下

調査では、89.1%の企業が「UI/UX投資の効果を定量的に計測できている」と回答しています。
しかし一方で、経営層からROI説明を求められた経験がある人は91.9%にのぼるにもかかわらず、
「十分に説明できた」と確信を持てている人は45.1%に留まっています。
つまり、計測はできているものの経営層が納得できる言葉で説明できている企業は決して多くないという実態が見えてきます。
ROI計測を阻む最大の課題は「データ不足」と「リソース不足」
定量計測ができていない企業では、
「必要なデータが取得できていない」
「効果測定にかける時間・人員が不足している」
がともに54.5%で最多となりました。
また、
・経営層と現場で評価指標が共有されていない
・適切なKPIが分からない
・分析ツールが整備されていない
といった課題も挙げられています。
成果を測る仕組みを整備しなければ、
UI/UX投資は「感覚的な施策」と見なされてしまう可能性があります。
現場で感じる「UI/UXパートナー選定基準」の変化
私自身、UI/UXデザイナーとして複数の開発案件に携わっていますが、ここ1〜2年で相談内容は大きく変わったように感じています。
以前は、
「見た目を綺麗にしたい」
「画面を作ってほしい」
という相談が中心でした。
しかし最近は、
「改善効果をどう測ればいいですか?」
「KPIはどのように設定すべきですか?」
「リリース後も一緒に見てもらえますか?」
という相談が増えています。
デザイン制作だけではなく、
成果検証や改善体制まで支援できるパートナーが求められるようになっているのかもしれません。
2026年版|失敗しないUI/UXパートナー選定チェックリスト
UI/UX支援会社を選定する際は、以下の項目を確認してみてください。
✅ リリース後もKPI改善に継続伴走してくれる
✅ 事業KPIと紐づけた提案ができる
✅ 不要な機能の削減提案も行ってくれる
✅ デザインから実装・運用改善まで一貫対応できる
✅ PoCから本格運用まで支援できる
✅ 数値をもとに改善サイクルを回せる
✅ 自社業界への理解がある
✅ コミュニケーション体制が整っている
調査では、94.6%が「リリース後の効果計測・改善まで伴走できるベンダー」を重要視しており、最も重視されている条件は「継続的なKPI改善伴走(61.0%)」でした。
UI/UX投資は「制作依頼」ではなく「事業成長への投資」
今回の調査から見えてきたのは、
企業が求めているものは単なる制作会社ではなく、
まで見据えたパートナーであるということです。
良いデザインを作る時代は終わりました。
2026年のUI/UX投資とは、
「成果を可視化し、経営判断につなげるための投資」
なのかもしれません。
よくある質問(FAQ)
UI/UX投資のROIはどのような指標で測定すればよいですか?
UI/UX投資のROIは、売上だけでなく複数の指標を組み合わせて測定することが重要です。
代表的な指標としては、
・コンバージョン率(CVR)
・継続利用率(リテンション率)
・離脱率
・問い合わせ件数
・顧客満足度(CS)
・NPS(ネットプロモータースコア)
などが挙げられます。
事業フェーズやプロダクト特性に応じて適切なKPIを設定し、改善前後で比較することで投資対効果を把握しやすくなります。
UI/UX投資の効果はどれくらいで現れますか?
UI/UX改善の内容によって異なりますが、入力フォームの改善や導線の見直しなどの施策では、数週間から数か月程度で効果が現れるケースもあります。
一方で、デザインシステムの構築や大規模なUX改善は、中長期的な取り組みになることも少なくありません。
重要なのは、一度改善して終わりではなく、継続的に効果を測定しながら改善サイクルを回していくことです。
UI/UX改善は内製と外部委託のどちらがおすすめですか?
社内にUI/UXの専門人材や分析基盤が整っている場合は内製化も有効です。
しかし、
・ユーザーリサーチのノウハウがない
・効果測定まで手が回らない
・継続的な改善体制を構築したい
といった課題がある場合は、外部パートナーを活用することで、より効率的に成果を生み出せる可能性があります。
特に近年は、デザイン制作だけでなく、リリース後のKPI改善まで伴走できるパートナーが求められています。
調査レポート全文はこちら
今回の記事では、「UI/UX投資のROI実態と外部パートナー選定基準に関する調査」の一部をご紹介しました。
調査レポートでは、
など、全8設問の詳細データを公開しています。
UI/UX投資の成果を最大化したい方や、外部パートナー選定の参考にしたい方は、ぜひご覧ください。
▶ 調査レポート全文はこちら

UI/UX投資は「作ること」ではなく、「成果を継続的に生み出す仕組みを構築すること」へと変化しています。
これからUI/UX投資を検討している方や、改善体制の見直しを進めている方は、自社に最適な指標設計と伴走支援体制について改めて考えてみてはいかがでしょうか。




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