Webサービスやアプリ、業務システムは、リリースしたら終わりではありません。
実際に運用を開始してから、
- 想定していたほど利用されない
- 特定のページでユーザーが離脱している
- 既存機能が使いにくい
- ユーザーの要望に合わせて機能を追加したい
- 現在の開発会社は保守だけで改善提案をしてくれない
といった課題が見えてくることも少なくありません。
そこで重要になるのが、リリース後の「運用改善」です。
アクセス解析やユーザー行動などをもとに課題を発見し、UI/UX改善や機能改修、新機能開発、効果検証を繰り返すことで、Webサービスやシステムを継続的に成長させていきます。
ただし、「保守・運用」に対応しているシステム開発会社が、必ずしもこうした改善提案まで行ってくれるとは限りません。
そこで本記事では、以下の観点から運用改善を相談できるシステム開発会社5社を紹介します。
- リリース後の継続的な改善
- UI/UXデザイン
- Web・システム開発
- データを活用した改善
- プロダクトのグロース支援
既存システムやWebサービスの改善、UI/UX改善、開発会社の乗り換えなどを検討している方は、会社選びの参考にしてください。
※本記事で紹介する企業はランキングではありません。各社で得意領域が異なるため、自社の課題やサービス規模、必要な支援内容に合わせて比較することをおすすめします。
運用改善に強いシステム開発会社5社を比較
まずは、今回紹介する5社の特徴を比較します。
| 会社名 | 主な強み | UI/UX | システム開発 | 運用改善・グロース | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|---|
| 株式会社Sun Asterisk | 新規事業・プロダクト開発 | ◎ | ◎ | ◎ | 新規事業から継続開発まで任せたい |
| 株式会社グッドパッチ | UI/UX・プロダクトデザイン | ◎ | ○〜◎ | ◎ | UXを中心に既存サービスを改善したい |
| 株式会社Engineerforce | デザイン・開発・マーケティング | ◎ | ◎ | ◎ | 分析からUI/UX・開発までまとめて改善したい |
| 株式会社ゆめみ | アプリ・Webサービス開発 | ◎ | ◎ | ◎ | 大規模サービスを継続的に改善したい |
| 株式会社モンスターラボ | DX・UX・システム開発 | ◎ | ◎ | ◎ | 大規模なDX・システム改善を進めたい |
※上記は各社が公開しているサービス内容をもとに整理したものであり、実際の対応範囲はプロジェクトによって異なります。
5社とも開発だけでなく運用フェーズまで相談できますが、得意領域には違いがあります。
例えば、UI/UXを中心に改善したい場合と、大規模システムのDXを進めたい場合では、適した会社も異なります。
ここから、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
運用改善に強いシステム開発会社おすすめ5選
株式会社Sun Asterisk|新規事業からプロダクトの成長まで支援

株式会社Sun Asterisk(Sun*)は、新規事業やデジタルプロダクトの開発を幅広く支援している企業です。
事業アイデアの整理やサービス設計といった上流工程から、UX/UIデザイン、システム開発、リリース後の継続的なプロダクト開発まで対応しています。
特徴は、ビジネス・デザイン・テクノロジーを横断してプロダクト開発を支援できることです。
Webサービスやアプリでは、リリースした時点ですべての機能を完成させるのではなく、ユーザーの反応を確認しながら改善していくケースも多くあります。
Sun Asteriskは新規事業やプロダクト開発を得意としているため、
構想 → 検証 → UX/UI → 開発 → リリース → 改善
といった流れを継続的に進めたい場合の候補になります。
Sun Asteriskの主な特徴
- 新規事業・デジタルプロダクト開発に対応
- 事業構想などの上流工程から相談可能
- UX/UIデザインに対応
- Web・アプリ・システム開発に対応
- プロダクトの継続開発を相談できる
- ビジネス・デザイン・開発を横断した支援
こんな企業におすすめ
新規事業や新しいWebサービスを立ち上げ、その後の改善まで同じパートナーと進めたい企業に向いています。
すでに改善箇所が決まっているケースよりも、事業やプロダクトそのものについて相談しながら開発したい企業と相性が良いでしょう。
株式会社グッドパッチ|UI/UXを起点にプロダクトを改善

株式会社グッドパッチ(Goodpatch)は、UI/UXデザインやプロダクト開発を強みとするデザインカンパニーです。
Webサービスやアプリの画面デザインだけでなく、ユーザーリサーチや体験設計、プロダクト戦略など、ユーザー体験を起点としたサービス改善を得意としています。
既存サービスの運用改善では、
- 機能は揃っているのに使われていない
- ユーザーが途中で離脱してしまう
- サービス全体のUXを見直したい
といった課題があります。
こうした場合、システムに機能を追加するだけでは根本的な解決にならないことがあります。
ユーザーがどこで迷っているのか、なぜ利用されていないのかを調査し、サービス全体の体験を再設計できることがグッドパッチの特徴です。
グッドパッチの主な特徴
- UI/UXデザインを強みとしている
- UXリサーチに対応
- 既存プロダクトのUI/UX改善
- プロダクト戦略・プロダクトマネジメント支援
- デザインと開発を組み合わせた支援
- 継続的なプロダクトグロースに対応
こんな企業におすすめ
既存WebサービスやアプリのUI/UXに明確な課題を感じている企業に向いています。
単純にデザインを新しくするのではなく、ユーザー体験そのものからサービスを見直したい場合に検討しやすい会社です。
株式会社Engineerforce|UI/UX・開発・マーケティングを横断した運用改善

株式会社Engineerforceは、「デザインに強いIT会社」として、事業立ち上げからグロースまで一気通貫した支援を行っているIT企業です。
特徴は、システム開発・UI/UXデザイン・マーケティングの専門チームを持っていることです。
運用改善では、システム上の問題だけを解決すればいいとは限りません。
例えば「問い合わせにつながらない」という課題ひとつを取っても、
- 集客に問題がある
- ページ内の情報設計に問題がある
- CTAが認識されていない
- 入力フォームが使いにくい
- システム上の仕様に問題がある
など、さまざまな原因が考えられます。
Engineerforceでは、こうした課題に対してUI/UXデザイン・システム開発・マーケティングの複数領域から改善を検討できることが特徴です。
データをもとにしたUI/UX改善
既存Webサービスの改善では、アクセス解析やヒートマップなどを活用し、実際のユーザー行動から課題を整理することもできます。
例えば、
データ分析 → 課題発見 → UI/UX改善案 → デザイン → システム改修
という流れで改善を進めることで、「なんとなくデザインを変更する」のではなく、課題をもとに改善施策を考えることができます。
UI/UXデザインとシステム開発を同じ会社へ依頼できるため、改善案を作成した後に別の開発会社へ実装を依頼する必要がない点も特徴です。
Engineerforceの主な特徴
- システム開発に対応
- UI/UXデザインに対応
- 既存サービスのUI/UX改善
- アクセス解析・ユーザー行動を活用した改善
- マーケティング領域も相談可能
- 改善案からシステム実装まで一気通貫
- 事業立ち上げからグロースまで支援
こんな企業におすすめ
「UI/UXだけ」「システムだけ」と改善領域を限定するのではなく、既存サービス全体の課題を整理したうえで改善したい企業に向いています。
特に、
- サービスはすでにあるが成果が伸びない
- どこに問題があるのか分からない
- デザイン会社と開発会社を分けたくない
といった場合に検討しやすい会社です。
株式会社ゆめみ|大規模アプリ・Webサービスの継続改善

株式会社ゆめみは、スマートフォンアプリやWebサービスの企画・開発・運用などを幅広く支援している企業です。
UX/UIデザイン、システム開発、データ活用などを組み合わせながら、サービスの継続的な成長を支援しています。
特にスマートフォンアプリや大規模Webサービスの開発実績が豊富で、新規開発だけでなく既存サービスの改善や継続開発を相談できることが特徴です。
アプリやWebサービスは、利用者が増えるほど、
- パフォーマンス改善
- 新機能追加
- UX改善
- データ活用
- 既存機能の見直し
など、継続的な改善が必要になります。
そのため、大規模サービスを長期的に運営していく企業にとって候補となる開発会社です。
ゆめみの主な特徴
- スマートフォンアプリ開発
- Webサービス開発
- UX/UIデザイン
- 既存サービスの改善
- データを活用したサービス改善
- 大規模サービスの開発実績
- 継続的なプロダクト開発に対応
こんな企業におすすめ
利用者の多いアプリやWebサービスを運営しており、継続的に機能追加やUI/UX改善を行いたい企業に向いています。
特に大規模サービスの開発・運用経験を重視する場合に比較したい会社です。
株式会社モンスターラボ|DX・UX・システムを総合的に改善

株式会社モンスターラボは、企業のDXやデジタルプロダクト開発を支援している企業です。
ビジネス設計やUX/UIデザイン、Web・アプリ開発など幅広い領域を支援しています。
特徴は、単一の画面や機能だけではなく、企業のDXやサービス全体を含めた大規模なプロジェクトを相談できることです。
例えば、
- 既存システムの刷新
- Webサービスのリニューアル
- スマートフォンアプリ開発
- UX/UI改善
- データ活用
- DX推進
など、複数領域が関係するプロジェクトに対応しています。
モンスターラボの主な特徴
- DX支援
- デジタルプロダクト開発
- UX/UIデザイン
- Web・アプリ開発
- 既存システムの改善
- データ・AIなどを活用した支援
- 大規模プロジェクトに対応
こんな企業におすすめ
一部のUI改善だけではなく、システムやビジネスプロセスを含めた大規模な改善を検討している企業に向いています。
DX戦略とシステム開発をセットで進めたい企業にも適しています。
目的別|運用改善を依頼するならどの開発会社がおすすめ?
5社とも運用改善を相談できますが、それぞれ得意領域が異なります。
そのため、「有名だから」という理由だけではなく、自社の課題から選ぶことが重要です。
| 目的 | 向いている会社 |
|---|---|
| 新規事業からリリース後まで支援してほしい | Sun Asterisk |
| UI/UXを中心に改善したい | グッドパッチ |
| UI/UX・開発・マーケティングをまとめて改善したい | Engineerforce |
| 大規模アプリ・Webサービスを継続改善したい | ゆめみ |
| DX・大規模システムを改善したい | モンスターラボ |
例えば「ユーザーが使いにくそうだからUIを改善したい」という課題であれば、UI/UXに強い会社が候補になります。
一方、「CVRが伸びない原因がUIなのか、システムなのか、マーケティングなのか分からない」という場合は、複数領域を横断して分析・改善できる会社の方が相談しやすいでしょう。
そもそもシステムの「運用改善」とは?
システムの運用改善とは、Webサービスやアプリ、業務システムなどをリリースした後、実際の利用状況を分析しながら継続的にサービスを改善する取り組みです。
代表的な運用改善には次のようなものがあります。
- UI/UX改善
- ユーザー導線の改善
- 新機能追加
- 既存機能の改修
- 入力フォーム改善
- 検索機能改善
- 表示速度改善
- データ分析
- CVR改善
- 業務フロー改善
重要なのは、改善して終わりではないことです。
データ分析 → 課題発見 → 仮説 → 改善 → 実装 → 効果検証
というサイクルを繰り返すことで、サービスを継続的に成長させます。
「運用改善」と「保守・運用」の違い
「運用改善」と「保守・運用」は似ていますが、目的が異なります。
| 比較項目 | 保守・運用 | 運用改善 |
|---|---|---|
| 主な目的 | システムの安定稼働 | サービス・事業成果の向上 |
| 障害対応 | ◎ | ○ |
| バグ修正 | ◎ | ○ |
| サーバー監視 | ◎ | △ |
| セキュリティ対応 | ◎ | △ |
| UI/UX改善 | △ | ◎ |
| データ分析 | △ | ◎ |
| 新機能開発 | △ | ◎ |
| CVR改善 | △ | ◎ |
| グロース支援 | △ | ◎ |
保守・運用は「現在のシステムを問題なく使える状態に保つこと」が中心です。
対して運用改善では、現在よりもサービスを良くすることを目的とします。
そのため、サービスを成長させたい場合は「保守に対応していますか?」だけでなく、
「リリース後のデータ分析やUI/UX改善、機能改善まで提案してもらえますか?」
と確認するとよいでしょう。
リリース後に運用改善が重要な3つの理由
1. 実際のユーザー行動はリリース後に分かる
開発段階では、ユーザーがどのようにサービスを利用するかを想定して設計します。
しかし、実際のユーザーが想定通りに行動するとは限りません。
アクセス解析やヒートマップなどから実際の行動を確認することで、開発段階では見つけられなかった課題を発見できます。
2. ユーザーニーズや市場は変化する
ユーザーニーズ、競合サービス、デバイス、技術などは常に変化しています。
リリース時点では使いやすかったサービスでも、数年間改善しなければユーザーの期待とのズレが生じる可能性があります。
そのため、サービスを継続的にアップデートすることが重要です。
3. 小さな改善でも成果が変わる可能性がある
運用改善は大規模なリニューアルだけではありません。
- CTAの配置を変更する
- フォーム項目を減らす
- 情報の優先順位を変更する
- ナビゲーションを整理する
- 検索条件を改善する
といった小さな改善でも、ユーザー行動やCVRが変化する可能性があります。
運用改善に強いシステム開発会社の選び方
UI/UX改善まで対応しているか
ユーザーがサービスを利用しにくい原因は、システムそのものではなく画面設計や導線にある場合があります。
そのため、UI/UXデザイナーがプロジェクトに参加できるか確認しましょう。
データをもとに改善できるか
運用改善では「なんとなく使いにくい」という感覚だけではなく、アクセス解析やユーザー行動などのデータを活用することが重要です。
改善前後の数値を比較できれば、施策の効果も検証できます。
改善提案から開発まで対応できるか
改善案だけを作成しても、実装されなければサービスは変わりません。
分析・UI/UXデザイン・システム開発まで対応できる会社であれば、改善施策を実装まで進めやすくなります。
事業KPIを理解してくれるか
運用改善の目的は「画面をきれいにすること」ではありません。
CVR、購入率、会員登録率、継続率、LTVなど、事業にとって重要なKPIにつなげることが大切です。
他社が開発したシステムにも対応できるか
現在の開発会社から乗り換える場合には、プログラミング言語、フレームワーク、ソースコード、設計資料、インフラ環境などを確認する必要があります。
既存システムの調査や引き継ぎから相談できるか確認しましょう。
運用改善に関するよくある質問
Q. システムの運用改善とは?
システムやWebサービスをリリースした後、アクセスデータやユーザー行動などを分析し、UI/UXや機能を継続的に改善していく取り組みです。
単にシステムを維持するのではなく、サービスの使いやすさや事業成果を高めることを目的とします。
Q. システム保守と運用改善は何が違いますか?
システム保守は、障害対応や不具合修正など、システムを安定稼働させることが中心です。
運用改善では、UI/UX改善や新機能開発、データ分析などによって、現在よりもサービスを良くしていきます。
Q. 他社が開発したシステムでも改善できますか?
対応している開発会社もあります。
ただし、使用されている技術やソースコード、設計資料、インフラ環境などによって対応可否が変わるため、既存システムを調査してもらう必要があります。
Q. UI/UX改善だけでも依頼できますか?
対応している会社があります。
ユーザー行動やアクセスデータなどを分析したうえで、情報設計、導線、画面構成、UIデザインなどを改善します。
Q. 運用改善ではどのようなデータを確認しますか?
サービスによって異なりますが、CVR、離脱率、継続率、機能利用率、ページ遷移などが代表的です。
アクセス解析だけでなく、ヒートマップやユーザーインタビューなどを組み合わせる場合もあります。
Q. 開発会社を途中で変更できますか?
変更できる場合があります。
ただし、ソースコードや設計資料、サーバー環境、各種アカウントなどの引き継ぎが必要になります。
現在の開発会社からの乗り換えを検討している場合は、既存システムの調査や保守移管に対応できる会社へ相談するとよいでしょう。
まとめ|「開発できる会社」ではなく「改善し続けられる会社」を選ぼう
Webサービスやアプリ、業務システムは、リリースした瞬間がゴールではありません。
実際にユーザーが利用することで初めて見えてくる課題もあります。
そのため、
分析 → 課題発見 → UI/UX改善 → 開発 → 効果検証
を継続的に繰り返し、サービスを成長させていくことが重要です。
今回紹介した5社も、それぞれ得意領域が異なります。
| 課題・目的 | 選択肢 |
|---|---|
| 新規事業から継続開発まで相談したい | Sun Asterisk |
| UI/UXを中心に改善したい | グッドパッチ |
| UI/UX・システム・マーケティングを横断して改善したい | Engineerforce |
| 大規模アプリ・Webサービスを改善したい | ゆめみ |
| DX・大規模システムを改善したい | モンスターラボ |
重要なのは、知名度だけで開発会社を決めるのではなく、現在抱えている課題と各社の得意領域が合っているかを確認することです。
「システムを作ってくれる会社」だけではなく、リリース後のユーザー行動や事業成果を見ながら、サービスを一緒に改善し続けられる会社を選びましょう。




コメント