Figmaの年次カンファレンス「Config 2025」が、2025年5月6日から8日にかけてサンフランシスコで開催され、Figmaの新たな進化が発表されました。今回のイベントでは、デザインから製品開発までを一貫して支援する新機能やプロダクトが多数紹介されました。
Config2025で発表された便利ツールは、すぐにでも使い始めたくなるものばかりです。
この記事では、注目の新機能、今すぐ使いたい便利なツールまで、わかりやすく解説します。
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Config 2025の主な発表内容
Config 2025では、Figmaが単なるデザインツールから、AIを活用した製品開発全体を支援するプラットフォームへと進化していることが示されました。これらの新機能により、デザインと開発の境界がさらに曖昧になり、チーム全体でのコラボレーションが一層促進されることが期待されます。

Figma Grid
Figmaのオートレイアウトに、CSS Gridのような「グリッドレイアウト」機能が追加されました。これにより、従来のFlexbox風オートレイアウトでは難しかった、行・列の明確な制御や、複雑な配置が可能に。
【主な機能】
- カラム数・行数の指定
- 行/列ごとのサイズ(fr, px, %)の設定
- 要素のセルへの割り当て(row-span, column-span)
- ガターやギャップの細かな調整
【 利用シーン】
- カレンダー表示
- 商品グリッド一覧
- 雑誌風のレイアウトなど
Figma Sites(ベータ版)
Figmaで作成したデザインをそのままウェブサイトとして公開できる機能です。HTML/CSSを書かなくても、レスポンシブ対応のページが完成します。
【主な特徴】
- ノーコードでページ作成・公開
- アニメーションやホバー、スクロールエフェクト対応
- サイト公開URLの即時発行
- CMS機能(今後追加予定):ブログや商品情報など、データを一括管理可能
【利用シーン】
- キャンペーンLP
- ポートフォリオサイト
- スタートアップの初期ウェブサイト
Figma Make(ベータ版)
テキストによる命令(プロンプト)で、インタラクションやプロトタイプを自動生成するAI支援ツール。複雑な動作もAIがコード化し、試作をサポート。
【主な特徴】
- 「このボタンを押したらモーダルが開く」→自動で動きを作成
- WebGLや3Dの表現もサポート
- 状態管理やページ遷移の設定も可能
【利用シーン】
- MVP開発前のスピード検証
- アイデアの早期可視化
- クライアントへの提案デモ
Figma Buzz(ベータ版)
非デザイナーでもFigmaを使いやすくするモードです。UIが簡略化され、誤操作の心配なく、安心してフィードバックや軽微な編集が行えます。
【主な特徴】
- UIの簡素化(ツールバーや操作を制限)
- 編集範囲の制限:レイアウト崩しを防止
- コメントではなく、実際に編集できる範囲が広がる
【利用シーン】
- マーケターによる文言修正
- PMによるラベルや注釈変更
- フィードバック内容の直接反映
Figma Draw
ベクター編集が強化され、22の新機能が追加されました。特に、自然な手書き感の表現やテクスチャの追加が可能になり、アート制作の幅が拡大。
【主な特徴】
- 手書き風ブラシ(鉛筆・ペン・チョーク風など)
- ベクターにテクスチャ適用(紙、布、メタルなど)
- 線にブレや歪みを与える自然描画
- パスに沿ったテキスト配置
【利用シーン】
- 手書き風のアイコンやUIパーツ作成
- イラスト・装飾の描き込み
- よりアナログ感のあるアプリUI制作
Figmaユーザー必見!config2025でこれからのデザインが変わる理由
config2025では、Figmaが目指す未来のデザインのあり方が明確に示されました。特にAIと自動化の進化は、従来のデザインフローを大きく変える可能性を秘めています。

AIがデザイン業務を効率化してくれる
FigmaのAIは、単なる補助ツールではなく、実務レベルで業務を代行できるパートナーになりつつあります。
レイアウトの自動提案、フォントや色の最適化、アクセシビリティ対策まで、細かな部分も自動で対応してくれます。
これにより、デザイナーはよりクリエイティブな作業に集中できるようになります。
「考える」時間を生み出すAI、それがFigmaの強みになっています。
ツール内で作業が完結しやすくなった
Figma Grid、Figma Sites、Figma Makeなど、多彩な機能がひとつのプラットフォームに統合され、作業をFigma内で完結させやすくなっています。
他ツールとの連携が不要になることで、作業時間やデータのやり取りが減り、効率が格段にアップします。
特にチームでの作業では、ツール間の移動が減ることが大きな利点です。
「Figmaだけで全部できる」時代がすぐそこに来ています。
チーム全体でのスピードと完成度が向上する
コメント機能、リアルタイムコラボ、バージョン管理の強化により、チーム全体の作業スピードと完成度が飛躍的に向上します。
情報の伝達ミスが減り、意思決定も迅速に行えるようになりました。
また、AIが補助することで、メンバー間のスキル差もカバーしやすくなります。
これにより、チーム全体としてのパフォーマンスが底上げされる効果があります。
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まとめ|Figmaとconfig2025の新機能を使いこなそう
config2025は、Figmaの進化を象徴するイベントでした。AI、自動化、コラボレーション、プロトタイピングなど、あらゆる面で大きなアップデートが行われました。
AIと自動化で作業効率が大幅にアップ
FigmaのAI機能は、デザインの初期案作成から最終調整までをカバーできるほどに進化しています。
これにより、クリエイティブな部分に集中できる時間が増え、全体の生産性が向上します。
特にコンポーネントの自動生成や、テキスト・色の自動調整は、実務レベルで即戦力となります。
AIを味方につけることで、デザインの質とスピードの両方を手に入れましょう。
チームコラボが快適になりプロジェクトが進めやすくなる
config2025では、チーム作業におけるストレスを減らす数多くの改善が行われました。
リアルタイムでのカーソル表示やコメント機能の進化によって、意図が伝わりやすくなりました。
バージョン管理やフロー切り替えも強化され、プロジェクトの進行管理がスムーズになります。
全員が同じ方向を向いて進める環境が整っています。
最新のプロトタイピング機能で表現の幅が広がる
Figmaのプロトタイピングは、単なる画面遷移を超え、実際のアプリやサービスに近い動作を再現できるようになりました。
これにより、開発者やクライアントとのイメージ共有がしやすくなります。
インタラクションの設定やデバイスプレビューの強化により、試作段階での完成度が一段と高まりました。
アイデアを形にする力が、Figmaによって加速しています。
これからのUI/UXデザインを加速させるFigmaの進化を、今すぐ体験してみてください。
デザインの現場は、もう次のステージへ進んでいます。
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